宮古島の民話・伝承

宮古島には、古くから多くの民話や伝説が残り、そして今も史跡やお祭りとして根差しています。ここでは美しい景観で知られる宮古島の「東平安名崎」に伝わるお話と、下地島(伊良部島)の不思議な二つの池・「通り池」にまつわるお話をご紹介します。宮古島を観光する前に、史跡やお祭りにまつわるお話を調べて、さらに充実した旅行をお楽しみください。

宮古島・東平安名崎のマムヤ伝説

傾国の美女・平安名(へんな)のマムヤ伝説

昔むかし、沖縄の島々を、按司(あじ)と呼ばれる豪族たちが治めていたころ。宮古島は東平安名崎のほど近くにある保良の村に、平家の落人として、遠い遠い大和から流れ着いたマムヤという娘が暮らしていました。
マムヤは輝くほどに美しい娘で、また島中で一番の機織り上手でした。宮古の島々の按司や役人は、マムヤを妻に迎えようと、保良の村へと競って押し寄せました。しかし男たちがどんなに宝を積もうと、言葉を尽くして求婚しようとも、マムヤは決して首を縦に振らず、大好きな機織りをしながら一人で静かに暮らしたいとだけ告げて、全て断り続けました。それでも連日途切れない男たちは、ついにマムヤをめぐって小さな争いを繰り返すようになりました。疲れ果てたマムヤは、皆が寝静まった真夜中に、誰にも知られることなく保良の村から立ち去って、そのまま姿を消してしまいました。男たちは嘆き悲しみ、最初にマムヤを見つけたものが妻にすることを約束し合いました。

そんなある日。保良の村の周辺を治める野底(のそこ)の按司が、白いユリの花が美しく咲き乱れる東平安名崎の近くの海へ、家来たちと漁にやってきました。岬の下にある、「ぐすふかー」と呼ばれる泉のそばに降りたとき、按司は荒々しく打ち寄せる波の音の中に、からから・とんとんと機織りの音が混じるのを聞きました。不思議に思い家来と共に崖を探すと、はたして断崖絶壁の洞窟の中で機を織る、マムヤの姿を見つけました。按司は喜び、マムヤを強引に妻に迎えました。

ところがしかし、按司にはすでに按司の世継ぎを産んだ先妻がいたのです。新しく妻となったマムヤを疎んだ先妻は、ことあるごとにマムヤに冷たく当たりました。その仕打ちに堪えかねたマムヤは、自分か先妻かどちらかを選ぶように按司に迫りました。しかし按司は、我が子をなした先妻こそ大事だとマムヤに告げたのです。

按司の態度に失望したマムヤは、野底の家を飛び出して、東平安名崎の絶壁から飛び降りました。「人より美しいことが、機織りが少しうまいことが、こんな悲しみを産むなんて。自分のように不幸になる娘を、どうかこの村から二度と出さないように願います」神様にお祈りしながら、世を儚んで岬の荒々しい海へと飲まれていったそうです。その後、野城の按司は、マムヤを失った悲しみで泣き暮らし、ついには野城に栄えた城も滅びてしまったと伝えられています。

これは宮古島の景勝地、東平安名崎にまつわる悲しい昔話です。東平安名崎には、今でも岬の灯台の近くに、マムヤが機を織っていたという洞窟と、マムヤを弔う大きな岩が残り、大切に祀られています。

>宮古島ドライブコース(観光編)
宮古島・通り池のヨナイタマ(人魚)伝説

通り池のヨナイタマ(人魚)伝説

昔むかし、下地島には木泊村という小さな漁村がありました。村には北と南に2軒の漁師の家があり、ある日南の家の漁師が、珍しい大きな魚を釣り上げました。その魚は、上半身が人間の女性、下半身が魚という人魚でした。喜んだ漁師は、さっそく家に帰って庖丁を研ぎ、人魚を半身にさばきました。
あんまり大きな魚なので、残りは明日、北の漁師に手伝ってもらって一緒に食べようと、下準備だけ済ませた漁師が寝ついたあとで、海の底から重々しい声が、波の音に乗って響いてきました。「ヨナイタマ、ヨナイタマ、お前の姿が見えない。お前は今、どこにいる?」その声に、半身となった人魚が答えました。「お父様、海の王のお父様。私は今漁師の家で、まな板の上で食べられるところです。半身になって海に帰れません。」海の声は言いました。「よろしい、ならば、大きな津波を1度、2度、3度と起こそう。その波に乗って、お前は海へ帰っておいで。」
はたして声が止んだと同時に、大きな津波が3度、降りかかりました。島は波の下へと飲み込まれ、家も人も、何もかもを流し去ってしまいました。波が去ると、二つの漁師の家の跡には、大きな大きな穴が残っていました。それが今の、下地島の通り池になったそうです。

伊良部島(下地島)の西海岸にある観光名所・通り池は、水中でつながった二つの池が、神秘的な景観を作り出している沖縄県の天然記念物です。今では自然公園として整備され、宮古島屈指のダイビングスポットとして、毎年多くの観光客が訪れています。

>宮古島ドライブコース(伊良部島・下地島)

▼ 素材提供
一般財団法人 沖縄観光コンベンションビューロー様 http://www.ocvb.or.jp/

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